ジオラマ初心者が、可能な限りリアルなジオラマを作ったらどうなるのか。
「安くて手に入りやすい材料でリアルな質感を表現する」をテーマに、ほとんどの道具・材料を100均で揃えてジオラマ制作に挑戦するというこの企画。
初めてのジオラマ作りとなった今作は「桜」を中心に配置した季節感満載な作品です。
桜の花びらから全て手作りしたので、制作期間1ヶ月半の大作となりました。
ひとまず完成品はこちら。
桜に合いそうなものを全て詰め込んだ割にはなかなかの仕上がりではないでしょうか。
桜の木を手作りしたときのことを書いた記事もあるので、興味がある方はこちらも読んでみてください。
今回作った桜のジオラマ作りの説明は、パーツごとに分けてご紹介していきたいと思います。
まずは、土台作りから。
【手順】
- フォトフレームにスタイロフォームを貼り付けて土台を作る
- 土台に粘土を薄くのばす
- 土台に色をつける
- 土台に土と草になる材料をふりかける
- 土と草をボンド水で固定する
【材料】
- 水
- 平筆
- ボンド
- 紙やすり
- カッター
- 石粉粘土
- スポイト
- 中性洗剤
- クリアカップ
- フォトフレーム
- スプレーボトル
- スタイロフォーム
- コルクコースター
- ジオラマパウダー
- 工作用水性ペイント(白)
- 工作用水性ペイント(茶)
土台に使うものはたくさんありますが、ジオラマパウダー以外は100均で購入することができます。
ボンドは大量に使うので、2〜3本は用意しておくといいかもしれません。
初めてでも簡単に作れるので、ジオラマ作りに興味がある方はぜひ最後まで読んでください。
土台作りからジオラマ完成までを一気に見たい方はこちら。
ジオラマの土台作り
ジオラマの土台にしやすいのは、どの100均でも売っているフォトフレームです。
大きいものから小さいものまで様々なサイズがありましたが、桜のサイズを考えてA4サイズを選びました。
もう1つ使う材料は、Seriaに売っているスタイロフォーム。
発泡スチロールのような素材ですが、カッターで切ってもモロモロにならず加工がしやすいです。
こちらはDIYコーナーに置いていました。
フォトフレームについている透明なシートと表紙は使わないので、外しておいてください。
フォトフレームにスタイロフォームを貼り付ける
【使うもの】
- ボンド(DAISO)
- カッター(DAISO)
- フォトフレーム(DAISO)
- スタイロフォーム(Seria)
あらかじめ作品全体のイメージを考えておき、地形に合わせてお好みでスタイロフォームを切っていきます。
私はジオラマに川を作りたかったので、高低差を出すべく端を斜めに切ってみました。
少し手を動かすだけで切れるので、力は全くいりません。
切り終わったスタイロフォームの貼り付けはボンドで。
しっかりとボンドが乾燥するまで待ってから次の工程に移ります。
粘土を薄くのばす
【使うもの】
- 石粉粘土(DAISO)
ここからは、フォトフレームの枠を外して作業していきます。
私が使ったのは石粉粘土ですが、乾燥したときにしっかりと固まる粘土であればなんでも大丈夫そうです。
最終的には粘土部分は全く見えなくなるので、こだわりはありません。
石粉粘土は指を滑らせるようにのばすと、表面が滑らかになります。
川底になる部分にも粘土を薄くつけてみました。
土台に色をつける
【使うもの】
- 平筆(DAISO)
- 工作用水性ペイント(白)(DAISO)
- 工作用水性ペイント(茶)(DAISO)
茶色4:白1くらいの塗料を混ぜて全体に塗りました。
アクリル絵の具で塗ってもいいですが、絵の具の減りが早くてもったいないので、100均で買える塗料を選んでいます。
工作用のペイントは匂いがきつめなので、長時間近くにいると気分が悪くなります。
パッケージには換気をしてくださいとは書かれていませんが、なるべく新鮮な空気を吸うようにしてください。
ジオラマの土台に土と草になる材料をふりかける
【使うもの】
- ボンド(DAISO)
- 紙やすり#60(DAISO)
- コルクコースター(Seria)
- ジオラマパウダー(takeda)
土台の表面にボンドを垂らして、筆やハケで土をつけたい部分にのばしていきます。
土は、ボンドの白が見えなくなるくらいたっぷりとふりかけました。
草は土の上から少しずつ。
真ん中は桜の木を置くので、この時点ではかけなくてOK。
草は、takedaというメーカーのジオラマパウダー(薄緑S)という商品を使いました。
砂のような質感ではなく、色が薄くて小さい青のりみたいな質感で、とても自然に仕上がるのでおすすめです。
ジオラマパウダーは、DAISOの園芸コーナーに売っている「ドライモス」をハサミで細かくしたもので代用できます。
土はコルクで作る
ジオラマ作家さんによっては、100均に売っているような土をそのまま使う場合もあるようですが、私はコルクコースターを削って土として使っています。
DAISOで買った紙やすりのいちばん荒い番手(#60)を使ってゴリゴリ削るだけなので簡単!
間違えて金属用の紙やすりを買ってしまいましたが、問題なく使えました。
土と草をボンド水で固定する
【使うもの】
- 水
- ボンド(DAISO)
- スポイト(DAISO)
- 中性洗剤(DAISO)
- クリアカップ(DAISO)
- スプレーボトル150ml(DAISO)
この工程は、適当にやると失敗します。
私も1度目の土台づくりでこの工程を失敗してしまい、材料を買いなおして土台を新しく作りました。
ボンド水をかける理由は、ふりかけただけの土や草を土台に密着させて動かないようにするため。
なので、この工程は必ずしないといけないんです。
【手順】
- 中性洗剤を混ぜた水をスプレーボトルに入れ、土台全体が濡れるように吹きかける
- 土台が乾く前にボンド水をスポイトを使ってまんべんなく垂らす
難関ポイントは2つ。
- ボンド水をかける前の下処理
- ボンド水の濃さ
この2つのポイントさえクリアできたら大丈夫です。
洗剤水を吹きかける
まず作るのは、乾燥した土台を湿らせる洗剤水。
この水を土台に吹きかけると、ジオラマパウダーやそれに代わる素材の表面についた油分を溶かしてくれます。
そのおかげで、次に垂らすボンド水が表面で弾かれることなく染み込んでくれるんです。
30センチくらい離したところからシュシュッと。
かなりビチャビチャじゃない??大丈夫かな…と不安になるくらいかけてください。
大丈夫です。
スプレーボトル150mlに満タンに入れた水道水に対して、中性洗剤の量は1滴。
1玉ポロッと落としてよく振れば準備完了です。
ボンド水を垂らす
次はボンド水を丁寧に垂らしていきます。
この工程は、なるべくスポイトを土台に近づけて優しく垂らすとうまくいきます。
スポイトは、100均の文房具コーナーに置いていた書道用のものを買いました。
ボンド水は「水3:ボンド1」で混ぜたものに中性洗剤を1滴入れています。
もし、土台に垂らしたときに濃すぎて表面に溜まる感じがしたら、少し水を足して濃さを調整してみてください。
ボンド水をまんべんなく垂らしたら、完全に乾燥するまで1〜2日ほど放置して土台は完成です。
次回は、100均のレジンとアクリル絵の具を使ったリアルな川作りをご紹介します。
「anzu’s craft room」は、ジオラマ•ミニチュア作品の制作風景をYouTubeで公開しています。
細かい作業がお好きな方はぜひ覗いてみてください♪