ジオラマに飾る自作のフィギュアに色を付けたくて、憧れの水性アクリル塗料に手を出しました。
ガンプラやフィギュアを作るのが好きな方が塗装も自分好みに塗り直しているのを見て、かっこいいなと思ってたんですよね。
ただ、塗料の違いや塗り心地がよくわからないのと、メーカーが多すぎて下調べが大変だったんです。
今回私が購入したのは水性アクリル塗料に分類される水性ホビーカラーですが、使い方が似ているラッカー塗料の特徴も合わせてご紹介します。
実際に水性ホビーカラーで着色する様子は記事の後半にあります!
こちらの動画に出てくる水着の女の子と浮き輪部分に水性ホビーカラーを使っています。
着色の様子も見られますので、気になる方は覗いてみてください。
水性ホビーカラーを塗る前の下地処理について書いた記事はこちら↓
ラッカー塗料と水性アクリル塗料の特徴
ラッカー系塗料
例:Mr.カラー、ガイアカラー、タミヤ ラッカー塗料など
- 発色が良い
- 乾燥が早い
- 色の数が多い
- 時間の経過とともに白く濁ることがある
- 乾燥すると塗料が密着して色が剥がれにくい
- 隠蔽力(元の素材の色を覆い隠す力)が強い
- 塗料を薄める時や筆を洗う時に水が使えない(ラッカー薄め液を使う)
- 有機溶剤がたくさん含まれていてニオイが強い(換気と保護マスク必須)
- シンナーに弱く、塗料の薄め液(シンナー)を乾燥後に垂らしてしまうと塗膜が溶けてしまう
水性アクリル塗料
例:水性ホビーカラー、新水性カラーアクリジョン、タミヤカラー、ファレホなど
- 隠蔽力はそこそこ
- ラッカー塗料と比べると乾くのが遅い
- 乾燥前なら筆もパレットも水で洗える
- ラッカー塗料と比べると乾くのが遅い
- 乾燥後に引っ掻くと跡がついてしまう
- 乾燥後はしっかり固まって水を弾くようになる
- 有機溶剤が含まれている量が少ないので塗料の匂いがきつくない
- 乾燥前の塗料は水で薄められる(水で薄めすぎると塗料が弾かれてうまく乗らなくなるので薄め液がおすすめ)
どの塗料にするかはお好みなのですが、私は、
- 筆やパレットを洗うときに水が使える
- 匂いがきつくないので、窓が小さい部屋でも気分が悪くならなさそう
この2点が特に魅力的だと思ったので「水性アクリル塗料」を選びました。
ですが、約120色の中で私の使いたい色が見つからず、普通はビンから出したままの色を使うのかもしれないんですが、混色して使うことにしました。
水性ホビーカラーを買ってみた
【光沢】
- 白
- 黒
- 赤
- 青
- 緑
- 黄
- クリームイエロー
【半光沢】
- ライトブラウン(タン)
- ウッドブラウン
私が買った色は9色。
普段アクリル絵の具を使うことが多いので、そのときによく使う色を選べば良いのかな?と感覚で決めましたがとってもいい感じでした。
まず色の三原色(赤・青・黄)はあると便利ですし、白と黒は安定。
あとは少しミルキーな色があると混色が楽になると思ったので、クリームイエローやブラウン系の色味を3色買いました。
意外とクリームイエローみたいな色味ってよく使うんですよね。
少し混ぜるだけでそれっぽく見える気がして大好きです。
ただ、緑は黄色と青を混ぜたら作れる色なので、なくても良いかも。
オリジナルの肌色を作るときにライトブラウンやウッドブラウンはとても便利だったので、人のモチーフに着色する際はぜひ買ってみてほしいです。
専用の薄め液も買ってみました。
これは本当に買ってよかったです。
水を混ぜるときよりもしっかり塗料が溶けて馴染んでくれるような感じ。
公式の情報によると、水で薄めるより乾燥が早くなり、塗料が扱いやすくなるとのことです。
予算に余裕がある方は用意しておくのがおすすめです!
水性アクリル塗料の中でもメーカーによって特徴が違うのですが、中でもファレホという塗料は色数が多いのと、塗料のボトルが目薬のように1滴ずつ出せて、プラスチック製の柔らかい材質なので処分しやすいのがいいなと思いました。
ただ、水性ホビーカラーと比べると3倍近く値段が高いので諦めることに。
予算に余裕があったらファレホを使うのが夢になりました。
水性アクリル塗料の弱点である、
- 乾燥が遅い
- 色数が少ない
- 隠蔽力が弱い
この3点を克服したかのような非常に優秀な塗料なので気になる方はぜひ一度使ってみてください。
ちなみにファレホは専用の薄め液ではなく、精製水で薄められるそうです。
水性ホビーカラーの使い方(筆塗り)
用意するもの
- 筆
- 水
- 乾燥台
- スパチュラ
- クッキングシート
- 水性ホビーカラー
- ティッシュペーパー
- 水性ホビーカラー薄め液
水性ホビーカラーは塗料をパレットに出す前に瓶の底から混ぜて使わないといけないので、粘土造形用のスパチュラを撹拌用として使っています。
勢いよくグルグルとかき混ぜてしまうと塗料に気泡が入りやすくなります。
静かにゆっくりと優しく混ぜてみてください。
パレットは作業後に洗うのが面倒くさいので、使い捨てできるクッキングシートやアルミホイルで代用しました。
クッキングシートやアルミホイルの上に塗料を出すと、結構すぐに乾き始めるので少量ずつ出して塗って…と少しストレスに感じることもありました。
そのストレスをなくしてくれるのが、蓋付きのウエットパレット。
平たいスポンジに水をたっぷり含ませて、その上にパレットシートを被せるだけで準備は簡単。
シートが程よくしっとりするので塗料の乾燥を遅らせることができ、蓋を閉めておくと作業を中断しても大丈夫というシンプルだけど便利な代物です。
100均でも売っている密閉できるようなタッパーとスポンジとクッキングシートで代用することもできるので、試してみたい方はぜひ!
水性ホビーカラーを塗ってみた
原液のまま塗るときに筆をザッと引きずってしまうとペタついて塗りにくいので、トントンと色を置く感じで少しずつ塗り拡げていくのがやりやすかったです。
筆はタミヤのモデリングブラシを買いました。
今は面相筆の極細・細・小の3種類を使っているのですが、かなり細かいものを作ることも増えてきたので、極細も買ってみたいなと思っています。
筆の毛先が曲がってしまったときは、お湯に浸けてササッと振ってあげると元通りになります。
作業の中盤になっても原液のネットリ感に慣れず、塗ったところに気泡が出てしまったので、パレットに出した塗料の3分の1くらいの量の薄め液を混ぜながら塗りました。
薄めすぎたかと不安になったんですが、1度塗りでも十分きれいな色が出てくれました。
ただ、淡い色は透けてしまったので乾燥後に2度塗りしてます。
こんな感じの気泡が出てきてしまった時は、しっかりと乾燥させた後に紙やすりで表面を優しく削って気泡部分をフラットにしてから塗料を塗り直すときれいに仕上がります。
塗装時に気泡を防ぐための対策としては、
- 塗料を少しだけ薄めて使う
- 塗料の撹拌をする際に激しくかき混ぜずに、ゆっくりと回す
この2点に気をつけて作業をしたら気泡が出なくなってストレスなく作業することができたので、やっぱり薄め液は偉大だなと思いました。
同じ悩みがある方は参考にしてみてください!
あとは、混色しながら作業していると塗料が足りなくなって、同じ色を作り直さないといけなくなることが何回かあったのが困りました。
やっぱりそのままの色を使うのがいいのかも。
こういうときにラッカー塗料の色数の多さが魅力的に感じますよね。
色がはみ出た部分は、乾燥してしまう前に汚れていない薄め液をはみ出た部分に塗って塗料を溶かしながら、水気を拭った筆で浮いてきた塗料を吸い取ってあげるといい感じにきれいになります。
ちなみに塗装後のフィギュアは机の上に直で置かずに乾燥台に挿して乾かすと安心です。
触って指紋がついたら嫌だったので、丸1日乾燥させました。
水性ホビーカラー塗装後の仕上げ
水性ホビーカラーで着色をしたあとはそのまま飾ってもいいんですが、紫外線で退色してしまったり、引っ掻いてぶつけてしまった場合に傷がついて塗装が剥がれたりしてしまうこともあります。
それを防ぐために、最後はスプレータイプのトップコートで仕上げました。
トップコートには、ツヤありタイプ・ツヤなしタイプ・半光沢タイプがあります。
仕上がりのイメージによって選ぶと良さそうです。
乾燥中にホコリが付いたら取れないので、大きめの段ボールを被せてあげるといいかも。
丸1日放置すると、しっかりと乾燥してくれました。
水性アクリル塗料に興味を持った方はぜひ水性ホビーカラーを使ってみてください!
YouTubeチャンネル「anzu’s craft room」では、ジオラマ・ミニチュア作品の制作風景を公開しています。
細かい作業がお好きな方は覗いてみてください♪
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